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【救命】 トリアージ
 ちょうど今、日テレのNNNドキュメント'08で「トリアージ」を題材とした番組をやっていた。大量の人間が災害に巻き込まれた時に、救命の優先順位を決めるタグを人間につけていく。数ヶ月前にフジのドラマ、ドクターヘリで見た人もいるかもしれない。幸い日本で大規模な災害はここ数年発生しておらず、福知山線の脱線事故と、秋葉原の殺傷事件くらいでしか一般の人は使われていることを知らない。もしかしたらそれすら知らないのかもしれないくらい、トリアージ自体は国民にあまり広く知れ渡ってるものではないのかもしれない。

 トリアージは被害者を4つのステージに分類するのだが、そこで一番シビアなのは、「今にも死にそうな人」と「助かる見込みがない人」の選別だ。タグの色分けで言うと赤と黒。赤の人間は真っ先に救急車等で搬送されるが、黒の人は後回しだ。一人でも多くの人間を助けるためにおこなっているのだという。しかしこの色分けは、その場に駆けつけた医者や救命士とかがその場で判断をする。当然人間の判断だから、微妙なラインでは人によって違いが出る可能性はあるのだ。先日の秋葉原の事件では、本当に黒タグでよかったのだろうかと思われる人と、赤タグをつけたにもかかわらず、搬送先の病院の診断では早く搬送されたとしても助からなかっただろうとして亡くなってしまった人もいる。現場は混乱し、赤タグでも搬送されるまでに時間のかかった患者もいるそうだ。
 ある被害者の父親が本当に黒と判断すべきだったのかと、納得のいかない様子が取材されていた。とはいえその場に来た救急隊も大変だったはずだ。本当に今死に直面している人の選別を自分の手で行わなければならない。十分な医療環境がその場にあれば助かる可能性も0ではない人も、現場の状況では黒とせざるを得ない無念の判断もあるだろう。私はその日その現場にいなかったし、専門的な知識も持っていないから、その判断や現場の対応について何も言えないけど、まだまだ日本の救命は発展途上なのかもしれないと思った。

 このような事件が今後も起きないという保証はどこにもない。

 その時自分が被害にあったら、どのように判断されてしまうのだろうか。
by hidemite | 2008-12-08 02:23 | 日々思考
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